2022年 3月発行
弥生
すっかり春の陽気になり、草木がいよいよ生い茂る季節です。
弥生の「弥」は「いよいよ」、「生」は「草木が生い茂る」という意味があります。
ひな祭りによく食べられている代表的な食べ物の由来などをご紹介しようと
思います。
【ちらし寿司】
・ちらし寿司の始まりとしては、江戸時代に、
倹約のため一汁一菜にするような命があったとされます。
一汁一菜とは、主食に汁物一品と、菜(おかず)一品だけの粗食のことです。
寿司飯に、様々な野菜や魚などを混ぜ一菜としたということから生まれたようです。
【菱餅】
・桃・白・緑の3色の餅をひし形に切って重ねた和菓子。
白は血圧を下げるひしの実、緑は健康、桃(紅)は魔よけ
を意味するというのが一般的です。
【ひなあられ】
・ひなあられは、3色のものと4色のものがあります。
関西は、菱餅を砕いて作ったと言われ醤油や塩で味付けされています。
関東のひなあられは、砂糖で味付けがされ3色が主流です。
【蛤のお吸い物】
・はまぐりは、仲の良い夫婦を表しています。
良い結婚相手と出会って、一生一緒に、夫婦仲良く過ごせるようにという
願いが込められています。
【さくらもち】
・ひな祭りにさくらもちを食べるということに由来はありません。
所説いろいろありますが女の子が主役で、春を感じさせ、
見た目にもきれいな桜餅が合うということから食べるように
なった説が代表的です。
女の子のお祝いになるもの、春らしいものということで食べられるように
なったと考えてもよいのかもしれませんね。
【白酒】
・元々は、桃の花びらを漬けた「桃花酒」というものが飲まれていました。
江戸時代に白酒が定着したといわれています。
白酒はお酒なので大人しか飲めません。
子どもに飲ます場合は、白酒ではなく、
代わりに甘酒を飲ませました。
大人も子供も家族でひな祭りを楽しんでいたのですね。
【てまり寿司】
・手まり寿司とは、一口サイズのお寿司のことです。
丸めた酢飯の上に、好きな物を乗せます。
刺身でも、漬物でもなんでも構いません。
見た目もかわいらしく、色々な味が楽しめるので、
おもてなしとしても大変喜ばれる一品です。
ひな祭りのときに、ちらし寿司の代わりに手まり寿司にしている
ご家庭も増えているようです。
どれも女の子の健康や幸せを願っていたり、春らしいもの
ばかりですね。
最近ではひな祭りといっても、ひな人形を飾らないご家庭や、
今回紹介したような縁起の良いものを食べなくなった
ご家庭も増えてきているようです。
日本では多くの伝統文化がありますが、ひな祭りだけでなく昔からの良い伝統、
風習を子どもや孫世代にも伝えたり、世界にも日本の伝統的な文化を
広く知っていただけるといいですね。
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